平成27年6月法語

(しゃ)()()()()(おお)かれど 

(すぐ)れて(じゅ)()(あず)かるは

()(しょう)(しゅ)()(だい)()(せん)(えん) (もく)(れん)

これは()()(ほとけ)なり


6月の法文の歌は、法華経授記品第六について詠まれた歌です。大意は、

「お釈迦様のお弟子は数多いが、最も勝れた弟子として授記されたのは、迦葉・須菩提・迦旃延・目連である。彼らは後世の仏である。」

となります。

この「授記品第六」では、その名のとおり「授記」に関する内容が中心です。「授記」とは、記別を授けることを言い、記別とは、お釈迦様が弟子に未来に必ずさとりを開いて仏になることを約束し、証明することを言います。ですので、弟子側から見れば「授記」となり、お釈迦様からみれば「記別」となります。

法華経では、5回の授記が行なわれます。この授記品の授記は2回目の授記になります。1回目は、方便品第二において舎利弗に授記が行なわれました。

この4名の弟子は、「方便品」で説かれたお釈迦様の説法だけでは大乗の教えの真の意味が十分に理解できなかったので、「譬喩品」で、三界火宅の喩を聞き、さらに「薬草喩品」において説かれた喩えを聞いて、やっとこの「授記品」において授記をされることになるのです。

お釈迦様に合掌され、授記された弟子たちは、それぞれ自分の心の奥底で静かな爆発が誘発されたことを自覚します。この自覚は、「授記して自記(自分で自分を記別する)」したことにほかなりません。

私たちは、何かを学び、読み、聞き、一応わかった気になります。しかし、その後、何かの機会のときに「あのときの教わったのは、このことだったのか」とさらに納得することがあると思います。これも自記の一つです。

ある一定のところで満足することなく、さらに体験を深めていくと、もう一度合点し納得して、心が目覚めると思います。

合掌