平成27年2月法語

法華(ほっけ)は仏(ほとけ)の真如(しんにょ)なり 

万法(まんぽう)無二(むに)の旨(むね)を述(の)べ

一乗(いちじょう)妙法(みょうほう)聞(き)く人(ひと)の 

仏(ほとけ)に成(な)らぬはなかりけり

 

2月の法文の歌は、法華経方便品第二について詠まれた歌です。

大意は、

「法華経は、仏の説法の中でも真正面から釈尊が悟った真理が説かれる。

すなわち世界のあらゆる現象もみな「諸法実相」の一真理にまとまる旨が述べられている。

この一乗妙法を聴聞する人で成仏しない人は一人もいない。」

となります。


先月お話した「序品第一」では、お釈迦様が法華経をこれから説くところで終わっていました。

「方便品第二」では、それまで瞑想に入っておられたお釈迦様が、

今までの瞑想を解かれ、お立ちになって、自ら語り始められます。

これは大変珍しいことで、大抵の場合は、誰かの問いに対して、教えを説かれ始めますが、

今回はお釈迦様が自ら語り始められたのです。


さらにお立ちになって教えを説かれるというのは、

今までとは違う特別な教えを説こうという、お釈迦様の思いが現れています。


いよいよ舎利弗に向かって、語られ始めます。

お釈迦様が悟られた事柄は、仏と仏のみがよく理解できるのであり、

人々に直接説いても難信難解であって、疑問を持つだろうから、

これまでは直接に真実は説かずに、わかりやすい方便の形で説いてきたということです。


さらに、これ以上の教えを説くことはしないとお釈迦様が仰ったのです。

この言葉を聞いた舎利弗を始め多くの人々は大変驚きました。

というのは、これまでお釈迦様が説いてこられたのは方便であって、

真実そのものではなかったからです。しかも、その真実を明かさないと仰るのです。

黙ってそうですかという訳には行きません。

みんなの気持ちを代表して舎利弗が

お釈迦様に真実の教えを是非、説いてくださいと三度お願いをします。

三度お願いしたことにより、ようやくその真実が説かれることになりました。


ここでは、なぜ、お釈迦様が悟りを開かれてすぐに法華経を説かれずに、

いろいろな教えを説いてこられたのか、さらに、お釈迦様は一大事の因縁があるから、

この娑婆世界において、法華経を説かれるのだと、その深い智慧と慈悲を示されています。

 

合掌