平成27年1月法語

(わし)御山(みやま)(のり)()は 曼陀(まんだ)(まん)(じゅ)(はな)()りて

栴檀(せんだん)(じん)(すい)()ちにほひ 六種(ろくしゅ)大地(だいち)(うご)きける


 平成27年乙未歳の新年、おめでとうございます。

 さて、本年の法語は、

平安時代末期に後白河法皇によって編まれた歌謡集『梁塵秘抄』の中から

法華経二十八品について詠まれた歌(法文の歌)を紹介し、

各品の概略を説明させていただきます。


 今月1月の法文の歌は、法華経序品第一について詠まれた歌です。

法華経が説かれる日の奇跡について、詠まれています。

序品第一では、王舎城の霊鷲山という場所において、

これからお釈迦様によって法華経が説かれようとしています。

お釈迦様の教えを聞こうと、たくさんの弟子、菩薩、神々、鬼神、動物が集まっていました。


その場で説かれた教えは、『無量義経』というお経を説かれました。

その教えを説き終わるとお釈迦様は、瞑想に入られます。 

しばらくすると、空から美しい花(曼荼羅華・曼珠沙華)が降ってきて、地が六種に震動し、

お釈迦様の眉間から光が出て、宇宙のあらゆる世界や過去世の様子までもが照らし出されました。

この光景を見ていた弥勒菩薩は、このことがどういうことかとお釈迦様に聞きたかったのですが、

瞑想に入っておられたので、聞くことができません。

そこで文殊菩薩に聞きました。 

文殊菩薩は、

「私はかつて過去の諸仏のもとで修行していた遠い昔に、同じような奇跡を見た事があります。

それは、日月灯明如来という仏がおられ、声聞には「四諦」を、縁覚には「十二因縁」を、

菩薩には「六波羅蜜」を説かれました。

また、その次の時代にも別の仏が現れ、名は同じく日月灯明如来と呼ばれ、

今度は『無量義経』を説かれ、瞑想に入り、その後、『妙法蓮華経』をお説きになったのです。

まさにその時の光景と同じです。」とお答えになられました。

 その場にいた者たちは、これから『妙法蓮華経』という尊い教えが説かれることを理解し、待っていました。 

というのが、序品第一の概略です。 

序品第一では、お釈迦様は直接教えを説かれていません。

これから法華経を説くためのいわばプロローグが展開されています。         合掌